今の小児科医に求められているもの 第4回
子どもは対等平等の仲間 子どもたちとともに遊び・働く
そして一緒に働くこと。かつては、家の中に子どもたちの仕事がたくさんありました。今のように、家事が電化されていなかった時代には、子どもたちが否応なしに働かざるをえませんでした。それでなければ家族がやっていけなかったからです。家族の中で仕事することで、子どもたちは自分の存在感をえることができていました。あらかじめ段取りを立て、実際に手と体を動かしながら手順通り進め、失敗したときに次の工夫を考え、うまく行ったことが自信になり、前向きに取り組む力になる・・・家事をする中で得られるものはとても大きいのです。
苦労させたくないからと、子どもたちから成長する機会を奪ってはいけません。料理、掃除、洗濯などの家事全般、遊びが発展してそれに必要なものを一緒に作り出すのもいい。そうして人に貢献することの喜びを育むことができます。
何かを学ぶのに、嫌な思いをして学ぶ必要はありません。一緒に遊んだり、働いたりする中で、親子ですごすことが楽しいと思い、「親子っていいな」って思う。対等平等の仲間としてお互いに尊敬しあい、信頼しあう。そういう中で、子どもは親をモデルとして、自然に社会で生きていくための最低限のルールを覚えていくことでしょう。それが『愛は良い関係の中で育まれる』っていうことなんだと思います。
子どもたちと「ともに遊び、ともに働く」~そんなに難しいことではありません。小児科の外来の中で、あるいは、地域に出かけていって、懇談会や講演会で、そんなことを親たちと一緒に語り合っていきたいと思っています。
(イラスト提供:みんとクリニックhttp://www5.plala.or.jp/tikori/)
(高柳滋治 医師:稜北内科小児科クリニック 小児科科長)










