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2008年12月21日 (日)

奥山ドクターの往診学 第4回

訪問診療を要する患者を医療機関側が見落としているかも

 訪問診療の対象となるのは、さまざまな理由で通院困難な慢性疾患患者です。

Rouzin   通院困難である理由の大部分は、患者本人が移動できないためですが、その程度はさまざまであり、介護者の側の事情もそれに加わってきます。

 保険診療では「寝たきり老人訪問診療」の対象となる患者を、「寝たきり、ないしそれに準ずる状態」と規定していますが、「寝たきりに準ずる」内容には詳しい規定はなく、事実上医療機関の裁量にゆだねられています。

 要は、患者を連れてくるために費やす労力と、医療側が訪問する労力のどちらが少なくてすむかの問題であり、1人では通院困難であり、付添い人が定期的に外来に連れてくるには、相当の努力や代償が必要であることが了解されれば訪問診療の対象になると思います。

5.訪問診療対象患者はどこにいるか

① 外来通院患者の中から訪問診療へ

 訪問診療の対象となる患者は第1に、その医療機関の外来に通院している人たちです。

 脳卒中、重症感染症、骨折、外科手術などでADL(日常生活動作)の急激な低下が起きたとき、入院治療が行われた後、退院にあたって、患者の通院が困難と判断されれば、訪問診療が選択されます。

 患者の移動能力、心肺機能の低下などが徐々に進み、通院が困難になった場合には、入院治療を経由することなく、直接、訪問診療に移行する場合もあります。

 家族が常用薬だけをもらいに来るいわゆる「無診投薬」を是正するために、家族と協議した結果として、訪問診療に移行となる場合もあります。

 来院するときに、家族の事情により、付き添いが困難になったために訪問診療が依頼される場合もあります。

 そして、いつの間にか通院しなくなってしまった患者の中にも、本来、訪問診療を必要とする患者が隠れているのではないか、ということが懸念されます。(つづく)

(イラスト提供:みんとクリニックhttp://www5.plala.or.jp/tikori/

(奥山敬 医師:稜北内科小児科クリニック 消化器内科&在宅医療部長)

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