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2008年12月21日 (日)

奥山ドクターの往診学 第7回

訪問診療は月2回を基本に 事務員も患者自宅に入ってもらいたい

8.訪問診療の計画

① 1件あたりの訪問回数

Kurumaisu  1件あたりの訪問回数は、月2回を基本とすることが適当と考えます。

 介護保険導入以前は、月1回の訪問診療と、複数回の訪問看護という組み合わせがかなりありました。しかし、介護保険での訪問看護に一部自己負担が必要になったことにより、訪問看護を断わられるケースが増えています。月1回の訪問診療だけでは、とてもその患者の在宅医療全体に責任を持つことはできません。訪問看護の導入を勧めながら、なお、月2回の訪問診療は必要だと思います。患者、家族の側からの「せめて月2回」という希望も聞きます。

 またこれは、経営的には、居宅療養管理指導を満額算定することになり、将来的に、寝たきり老人総合管理料、24時間連携体制加算取得を展望する上でも必要なことだと思われます。

② 訪問診療時間帯

 一定数の訪問診療を計画的に行うには、訪問診療専門診療単位(診療時間帯)を決めることが必須になります。基本的には、訪問診療を担当する医師の週間スケジュールに合わせて訪問診療単位を設定して、訪問診療対象患者をそれぞれに割り振ることになります。

 訪問診療単位として設定するということは、それまで、その時間に行っていた検査や病棟診療の時間がなくなるということですから、病院機能の上からも検討し、全体の合意が必要です。

 移動時間にもよりますが、外来でのいわゆる「3分間診療」のようなペースで診療しても、1単位で10名前後が限界だと実感しています。

 1件当たり月2回で、1単位10名の訪問診療を行うとすれば、週1単位(月4単位)訪問診療単位を設けるごとに、新たに20名の訪問診療患者を受け入れることが可能になります。

 複数医師が訪問診療にかかわる場合には、患者ごとに主治医責任制にするか、交代制にするかを検討する必要があります。

③ 訪問診療スタッフ

 訪問診療の密室性を避けるため、また診療の効率をよくするため、医療処置や注射などを必要とする場合などに、看護師の同行は必須です。

 訪問診療時には、患者と共に家族に対しても情報収集や対話が欠かせません。問題によっては、家族にとって、医師よりも看護師のほうが話しやすいこともあります。また、医師が言い忘れたことを看護師が補充してくれることも少なくありません。

 したがって、必ず、看護師が訪問診療に同行できるような、体制の保障が必要になります。

 病院によっては、事務職員に運転手として同行してもらい、患者自宅にも入ってもらい、患者の実体を知ってもらうと共に、種々の家族対応など、ケースワーカー的役割を果たしてもらっているところもあります。

(イラスト提供:みんとクリニックhttp://www5.plala.or.jp/tikori/

(奥山敬 医師:稜北内科小児科クリニック 消化器内科&在宅医療部長)

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