山歩きと人生つれづれ 第1回
八雲ユーラップ医院院長の内山清医師の趣味は「山歩き」です(山登りではありません)。
内山医師の山歩きにかける思いは、記念すべきいかぽっ報第1号(2006年10月)から13号(2007年10月)まで、6回にわたって掲載されました。山歩きで撮りためてきた写真といっしょに、お楽しみください。
人生の苦楽に思いかさね ひたすら自然との出会い求めて
ほど良い土の弾力性が疲れた膝に心地よい。落ち葉を踏みしめながら、一歩一歩登っていく。平坦あり、急登あり、苦楽あり、まさに人生そのもの。山道のそこそこに咲く可憐な花々に力をもらいながら、じっと汗をぬぐう。
(上写真: 06年7月旭岳裾合平の雪渓にて)
小泉内閣の5年間で、医療・福祉・介護・年金はずたずたにされた。格差社会がかつてなく進行している。日々の診察室で悲鳴と怒りが聞こえてくる。医療機関の経営困難が延々と続く。憲法9条、25条がいよいよ現実味を帯びて危うくなっている。この地球上から、おろかな争いが絶えず、人間性と人権を無視する政治が横行し、環境破壊の深化は大自然から当然の反撃を受けている。
悲しい、切ない出来事が毎日のようにマスコミで報じられる。唯一の救いがスポーツの世界というのも情けない。いったい世の中これからどうなっていくのだろう。そんな不安がよぎる毎日。とっても健康に良くない。
そんな中、豊かな自然が驚くような包容力をもって、疲れた人間を癒し、励ましてくれることがある。もともと人間は自然の分身として、自然の中で共生し、豊かな恵みを享受しながら育てられた。人間社会もそうした大自然との共生に回帰することが切に求められているように思う。とはいえ、そんな理屈と関係なく、感性的に自然の美しさと、時には驚異に満ちていることを人は実感しているだろう。
さて、自分が山歩きに魅せられたのは、五十歳になってからだった。ゲーテは八十歳にして恋をしたというから、まだ可愛いものである。別に今ブームになっている「中高年の山登り」に乗せられたわけではない。当時、同僚が次々と病にかかり、相当これは「ヤバイ」ということもあり、たまたま「道南勤医協山の会」というのがなんとなくあって、道南の秀峰大千軒岳に連れて行かれたときのことが衝撃的で、以来はまってしまったというのが真相である。
(内山清 医師:八雲ユーラップ医院院長)


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