山歩きと人生つれづれ 第3回
豊かな自然は平和であってこそ 「函館山9条の会」を立ち上げ
函館山には600種を超える植物が自生しているといわれている。雪解けと共に、次々と可憐な花々が競い合って咲き始める。いつしか、そんな花々を眺め、デジカメに収める趣味も加わった。
冬、雪の函館山を歩くのも気分いいものだ。長靴いっちょあれば、いつでも登れる。
(上写真:春の函館山でよくみかけるシラネアオイ)
春、新緑の山は、芽吹きの季節として、とりわけ人間の感性をくすぐる。
夏、深い緑、木々のざわめき、小鳥のさえずり、紺碧の津軽の海、すべてが躍動する。
秋、木々の見事な色づきは、ひとをつかの間の芸術家に変身させる。
なかでも新緑のまぶしさは生命の輝きと可能性の豊かさを鮮やかに表現しており、格別に好きだ。晴れた雪の白い世界もサクサクと気持ち良く歩けるが、やはり春の訪れはうずうずしてくる。多忙な日々が続けば続くほど、ホッと一息できる瞬間をからだが求めている。アルコールよりもよっぽど健康的、寸暇を惜しんで出かける。
2年前(2005年)、この函館山の自然を守り、平和を守るため『函館山9条の会』が立ち上がった。平和なくして、この豊かな自然を後世に残すことはできない。市内から集まった山好きの面々、長谷川先生の一声で名称もすんなり決まった。自然を愛するものは本質的に平和愛好家なのだ。環境を破壊する人類の最大の敵は戦争である。
やはり2年程前、ある平和団体への寄稿文で『憲法9条を“世界遺産”に』という表題で出したところ、編集子から『遺産』という言葉はどうでしょうかという疑問が寄せられ、結局『世界の宝』に修正して出したことがあった。最近、太田光と中沢新一の同名の書物が出版され話題を呼んでいるが、頑固に主張しておけばよかったかなと苦笑いした。やはり世界共通の宝として永久に保存したいものの意味で、憲法9条を『世界遺産』として輝かしていきたいものだ。
(内山清 医師:八雲ユーラップ医院院長)


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